ちょっと思い出しただけ
音楽を聴いてて、その世界にどっぷり浸かった経験がある。
あの感覚をもう一度感じたくて、色々音楽を聴いてはみるけど、一向に訪れる気配がない。
なんでなんだか。
もう、20年は前になる。
宇多田ヒカル。DEEP RIVER。一晩中、クルマを走らせながら、その間中ずっと流してたあのアルバムが、俺の中のベスト。
正確には、あの時間が。
普段はこのアルバムは、ほとんど聴かない。
他に好きなアルバムや、曲は山ほどある。
宇多田ヒカルは、好きだが、他にも好きな歌手やバンドも山ほどある。
でも、何故かあの瞬間を超えることはない。
すごく素敵な感覚だったんだ。
全部が一つになったような。
車の外を流れる景色は、自分の住んでいる所からかなり離れた港町。
その景色を運転しながら見てるんだけど、都会にいるような。
存在しない都会。存在しない風景。
感覚はどんどん研ぎ澄まされて、何も、本当に何も考えてなかった。
全てが上手くいっている感覚。
?
ちょっと違うな。上手くいくとかいかないとかそんな次元じゃない。どうでもいいというのとも違う。
全部あって全部ない。自分がなくなったような。
あの当時は、仕事もしてない。昼夜逆転。
何一つ上手くなんていってやしなかった。
だからかもしれない。
何も持ってなかったけど、特に不安も感じてなくて、ただ生きているだけ。
だから、あんな体験が出来たのかもしれない。
おまけに、ひどく疲れ果てていた。
今は、色々背負い過ぎて、常に何かを考えて、怯えたり、興奮したり。
気づくことが出来た。
ありがたや。
ただ生きている。
そのときに、俺は、1番リラックスして、感謝できるのかもしれない。
それに、気づくことが出来た。
書いてるうちに色んな気づきを得られるっていいな。
これからも書き続けたいな。
この先に、道があるといいな。